顎の関節には、筋肉や関節、神経が集中しています。そのためトラブルも起こりやすく、「お口を開く時に音がする」「お口を開きにくい」「お口を開けると痛む」など、多くの症状が現れます。
考えられる原因も「噛み癖」「歯ぎしり」「姿勢」のほか、「ストレス」から「生活習慣」まで様々です。放置していると症状が悪化して体のバランスを崩し、頭痛や肩こりなど歯以外の部分に症状が出ることも少なくありません。
症状が異音だけという範囲内であれば、経過観察だけで完治を目指すこともできます。しかし関節や筋肉が耐久力の限度をオーバーすると、新たに重い症状が出現しますので、早期対応・早期治療がおすすめです。
たとえば顎関節症や歯ぎしり等の治療の場合、シリコン製マウスピースを夜間に装着する形で改善を目指します。基本的には保険治療を適用することができるため、治療費の負担も最小限です。ご自身の顎の状態や今後の対処法についてもわかりやすくご説明しますので、お気軽にご相談くださいませ。
顎に強い負荷がかかり、口を開けられなくなったり、開けようとすると激しい傷みが出たりします。軽度な場合は顎がカクカクと鳴る程度で済みますが、重症化した場合は食事をとることが困難です。
歯に強い衝撃が加わったり、すり減ったりすると、歯そのものやセラミックが破損します。これが原因で口腔内が痛んだり、歯がしみたりする原因になります。
歯ぎしりは歯と歯茎の間を広げる原因にもなります。菌が入りやすくなることで歯周病の悪化を招いたり、歯がグラグラと浮いてしまったりする場合もあるのです。
顎の骨に力が集中した結果、こぶ状に膨れ上がることがあり、これを骨隆起といいます。骨隆起そのものに害はありませんが、入れ歯を作る際の邪魔になり、理想的な処置を行えません。
くいしばりや歯ぎしりを起こすことによって首や肩といった顎まわりの筋肉が緊張し、疲労感によって肩こりや頭痛が起こることがあります。
口腔内に強い圧力がかかることによって、歯並びや嚙み合わせが悪くなるケースも見受けられます。顎の筋肉が過剰に発達し、エラが張ったような見た目に変化することもあるのです。
特に歯ぎしりは就寝中など気付きにくいタイミングで起こすことが多く、自覚することが困難です。ただし、次のような項目に当てはまる場合は歯ぎしりを起こしている可能性がありますので、注意が必要です。
- 家族やパートナーから歯ぎしりをしていると言われたことがある
- 寝起きの際に顎の痛みやこわばり、疲れを感じたことがある
- 上下の歯が接触していることが多い
- 下の歯の歯肉の内側にある骨が膨らんでいる
- 歯が欠けていたり、亀裂が入っている
- 慢性的な肩こりや頭痛に悩んでいる
- 顎の内側、あるいは舌に噛んだ跡が残っている
以上の項目のうち1つでも当てはまるものがあれば、歯ぎしりを起こしている可能性があります。症状が悪化する前に予防・治療が必要ですので、当院にご相談ください。